6th Program 企画チームインタビュー
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謎解き×オーケストラ。その“未知の体験”の試みはどう生まれたのか
μオケ企画チームインタビュー

「謎解きとオーケストラを掛け合わせる」
一見すると意外にも思える組み合わせだが、その裏には“音楽をもっと主体的に楽しんでほしい”という企画チームの思いがあった。

今回話を聞いたのは、本企画を立ち上げた平山さんと、芸術監督を務める南さん。企画誕生の背景から、謎解きへのこだわり、そして“オーケストラだからこそできる体験”について語ってもらった。



「ただの音楽コンサートにはしたくなかった」

⸻今回の企画が生まれたきっかけを教えてください。

平山さん:「もともとは、かなり前の企画会議で“ゲーム音楽コンサート”の案が出ていたんです。でも、そのときに『お客さんがゲームを体感できる形』がうまくまとまらなくて。結局、ただゲーム音楽を演奏するだけになってしまう気がして、没案になりました」

その後も、“観客が参加できる形”を模索し続けていたという。

「いろいろ考える中で、謎解きなら比較的やりやすいんじゃないか、という発想がありました。あと、実は《エニグマ変奏曲》をやりたかったんです。あれも“謎”がテーマの作品なので、自然と結びついていきました」

一方、南さんは以前から謎解きイベントに親しんでいたという。

南さん:「もともと謎解きイベントが好きでしたし、謎解きイベント運営のアルバイト経験もあったので、何か手伝えることがあるんじゃないかと思って参加しました。そしたら、気づいたら芸術監督になっていました……」と笑う。



“座ったままでも没入できる”謎解きを目指して

今回の企画では、“コンサートホールで完結する謎解き”を目指したという。

平山さん:「街を周遊して最後にコンサートへ、みたいな形も考えました。でも現実的に難しかったんです。だからこそ、“座ったままでも楽しめる没入感”をどう作るかを重視しました」

単純に「謎を解く→次へ進む」の繰り返しでは、演奏と結びつかない。そこで重要になったのが“ストーリー”だった。

「クラシックに詳しくない人でも、自然と続きを知りたくなるようにしたかったんです。ストーリーが、そのアシストになればと思っています」

南さんも、「クラシックに触れたことがない人にこそ来てほしい」と語る。

南さん:「謎解きには興味があるけど、クラシックコンサートには行ったことがない。そういう人たちに楽しんでもらいたいという思いは、企画初期から一貫しています」

だからこそ、今回の企画では“謎解き”と“音楽”をただ並べるのではなく、「なぜオーケストラと組み合わせるのか」を丁寧に考えたという。

オーケストラを絡めた謎、その会場だからこそ成立する謎――そういう“意味のあるコラボレーション”を意識して作っています」



「クラシックって眠い」人にこそ来てほしい

⸻クラシックの知識は必要ですか?

その質問に対して、二人は即答した。

南さん:「いりません。初めてコンサートホールに来る人でも大丈夫です。むしろ、そういう人に来てほしいです」
さらに、「“クラシックって眠いよな”“長くて退屈そう”と思っている人にこそ来てほしいです。寝かせません」
と力強く語る。

平山さんも、
「学校の音楽の授業をずっと寝てた人でも大丈夫です」
と続け、笑いを誘った。



謎解きは、音楽を“深く味わう”ための仕掛け

今回の企画は、“謎解きをしながら演奏を聴く”だけではない。
南さんは、「謎解きは、音楽を深く味わうための手段でもある」と語る。

南さん:「謎解きって、主体的に参加しないと物語が進みません。一方で、オーケストラは“聴く”コンテンツです。目に見えない分、楽しみ方が個々にゆだねられがちです。もちろんそれは音楽の魅力でもある一方で、“どう楽しめばいいのかわからない”と感じる人がいるのも事実だと思っています。その違いを考えた時、お互いの弱点を補い合えるんじゃないかと思ったんです」

作曲家の背景や物語を追いながら音楽を聴くことで、楽曲への没入感は大きく変わる。

「“こんな良さがあったんだ”って再発見できる。謎解きを通して、オーケストラや音楽の世界観をもっと深く味わえるイベントになると思っています」



前例のない企画だからこその苦労

しかし、“謎解き×オーケストラ”という前例の少ない企画には、多くの苦労もあった。

平山さん:「そもそも、僕たちには謎制作のノウハウがなかったんです」

今回は実際に謎解き制作のプロとも連携しながら進めているが、「どこまで実現可能なのか」すら、最初は手探りだったという。

「依頼の仕方も、スケジュール感も、全部相談ベースでした。かなり“ふわっとした状態”で説明していたので、『そんな感じになるの?』と言われることもありました」

南さんも、「ゼロから1を作る難しさが大きかった」と振り返る。

南さん:「謎解きも、オーケストラも、それぞれイメージはできる。でも“掛け合わせると何になるのか”は誰もわからない。だから、とにかくブレインストーミングを重ねました」

さらに、企画チームとして動くこと自体も初めてだったという。「どういうテンポ感で進めるのか、どう指示を出すのか、全部手探りでした。でも、その分すごく学びながら進んでいます」



「どんな体験になるのか、私たちもドキドキしている」

最後に、読者へのメッセージを聞いた。

平山さん:「企画段階から“想像できなくてワクワクする”って言ってもらえることが多かったんです。それが嬉しい反面、“本当に面白いものを作れるのか”というプレッシャーもありました」
だからこそ、「身近な人に楽しんでもらいたい」という思いを強く持ち続けてきたという。
「来てくださるお客さんには、きっと楽しんでもらえると思っています」

南さん:「私自身も、今どう仕上がっていくのかドキドキしています」

SNSでは、従来のμオケファンだけでなく、謎解きファンからも注目が集まっているという。

「未知の企画ではありますが、ぜひ楽しみに待っていていただけたら嬉しいです」

5月某日インタビュー



Orchestra Mµsicart 6th Programのテーマは「謎解き×オーケストラ」。
オーケストラの生演奏をホールで聴きながら、本格的な謎解きに挑戦できます。
特別な知識は必要ありません。必要なのは、あなたの好奇心だけ。
一度限りのミステリーを、その手で解き明かしにきてください。

楽曲紹介
•白鳥の湖「情景」
•眠れる森の美女「ワルツ」
•くるみ割り人形「花のワルツ」
•交響曲第6番 悲愴

※演出の都合上、演奏中の入場を制限させていただきます。
遅れて来場された場合、ご案内までにお時間をいただくほか、一部演出をご覧いただけない可能性がございます。
当日は混雑も予想されますので、お時間に余裕を持ってご来場ください。

イベント詳細は下記リンクからご覧ください。
https://www.orch-musicart.com/?page_id=1959
チケット購入はこちらから↓
https://teket.jp/5617/66763