「謎解き×オーケストラ」に挑む ~代表・遠藤 × 指揮者・堂山先生 対談インタビュー~
「謎解き×オーケストラ」に挑む ~代表・遠藤 × 指揮者・堂山先生 対談インタビュー~

「謎解き×オーケストラ」に挑む ~代表・遠藤 × 指揮者・堂山先生 対談インタビュー~

“クラシック×謎解き”という未知の挑戦


――今回の公演は「謎解き×オーケストラ」というかなり珍しい企画ですが、最初に聞いた時の印象はいかがでしたか?

堂山先生:最初は「どんな形になるんだろう?」と思っていました。
でも実際に演出リハーサルをやってみると、謎解きと音楽がちゃんと噛み合うように作られていて、とてもよく練られているなと感じました。
ただ音楽が流れている中で謎解きをするんじゃなくて、“オーケストラを見ていないと解けない”ようになっている。
そこがすごく良いと思いました。

遠藤:企画チームもかなりこだわっていて、「謎解きファンにもオーケストラを楽しんでほしい」という思いで作っているんです。
一方で、クラシックファンの方からすると「音楽はちゃんと聴けるの?」という不安もあると思うんですよね。

堂山先生:そこは安心していただきたいですね。
僕たちは、演奏そのもののクオリティをしっかり上げていくことを大前提として取り組んでいます。
“謎解きがあるから音楽がおろそかになる”ということは決してないです。
今回の選曲も、『三大バレエ』から有名な曲を中心に構成されていて、誰でも「あ、この曲知ってる」と思えるものばかり。
純粋に音楽としても楽しめる内容になっていると思います。

遠藤:クラシックに詳しくない方でも、「テレビや動画で聴いたことがある!」って感じてもらえる曲が多いですよね。
そこから、「実はこれだけたくさんの楽器で演奏されていたんだ」と知ってもらえたら嬉しいなと思っています。

堂山先生:クラシックファンの方には音楽をしっかり楽しんでいただけるし、謎解きファンの方には“知っている曲”を入口にオーケストラの魅力を感じてもらえる。
両方の楽しみ方ができる企画になっていると思いますね。

練習後の1コマ。左:堂山先生 右:遠藤

“指揮をする”という挑戦。その始まり


――今回ご出演いただくことになった経緯から伺えればと思います。

遠藤:今回は先生に初めて指揮をお願いする形になりました。
もともとは企画の平山さん経由で「指揮に挑戦してみたい」というお話を伺っていて、こちらからぜひお願いしたいとオファーさせていただいたんです。
堂山先生自身、指揮に対していろいろな思いや葛藤もあったと思うのですが、そのあたりをぜひ聞かせていただければと思います。

堂山先生:最近はいろいろなオーケストラでトレーナーをやる機会が増えていて、平山さんともそういった場で出会ったんです。
でも、若い頃はむしろ“教えること”や“指揮をすること”に対して距離を置いていました。どちらかというと、やりたくなかったんですよね。
ただ、年齢を重ねる中で少しずつ考え方が変わってきて。人に教えたり、オーケストラを指導したりする中で、どうしても指揮を振る場面が出てくる。
そうすると、「自分ももっと勉強しなければいけないな」と思うようになったんです。
指揮科の学生を育てるために練習台として演奏する機会もあったりと、演奏する側として、“指揮によってオーケストラが良くも悪くもなる”というのをずっと体感してきたんです。
だからこそ、「余計なことをしない」「音楽を良い方向へ導く」ということが、指揮者には一番大切なんじゃないかと思っています。

――まさに演奏者としての経験が、今の指揮に繋がっているんですね。

堂山先生:そうですね。
あと、トレーナーって複数人で入ることも多いんです。人によって教え方もテンポ感も違う。本番の指揮者の意図もある。
だから常に「本当はこうしたいけれど、今回はこう教えなければいけない」という葛藤があるんです。
でも、自分が指揮をするなら、自分が思い描く音楽の方向へ導いていける。それはやっぱり魅力でした。
そんな時期に今回のお話をいただいたので、すごく不思議な縁を感じましたね。
実は、平山さんからお声がけいただいた日は、僕がある指揮講座を受講し始めた初日だったんです。
だから本当に驚きましたし、嬉しかったです。「これはちゃんと勉強しなきゃ」と思いました。

手探りだからこそ、一緒に作れるものがある


遠藤:私たちとしても、最初はお互いに探り探りでしたよね。
特に今回はクラシック作品をしっかり取り上げる公演でもあったので、前回のジブリ音楽中心の公演とはまた違った空気感がありました。
団員の中にも、普段あまりクラシックに馴染みのないメンバーもいますので。
でも先生が練習の合間や休憩中にもたくさん話しかけてくださって、「こういう音楽を作りたいんだな」というのが少しずつ分かってきて。
一緒に作品を作っている感覚が強くなっていったんです。

堂山先生:コミュニケーションは本当に大事だと思っています。
奏者同士もそうですし、指揮者と奏者の関係もそう。お互いを知ることで、音楽も変わっていくと思うんです。
だからなるべく、自分から話しかけるようには意識しています。


“企画オーケストラ”だからこそ生まれる空気


――堂山先生から見たμオケの印象についてもぜひ伺いたいです。

堂山先生:すごく“クリエイティブ”な団体だなと思っています。
実は僕自身、昔から「クラシックをどうすればもっと楽しんでもらえるか」ということをずっと考えてきたんです。
若い頃には、生け花とのコラボ演奏をしたり、バレエと一緒に公演をやったりもしました。
クラシックって、どうしても「難しそう」「退屈そう」と思われることもある。
だからこそ、「どうしたらもっと自然に楽しんでもらえるか」を常に考えていました。
その意味でも、μオケの“企画から音楽を作っていく”という姿勢は本当に面白いと思っています。
しかも、みんなで意見を出し合いながら作っているのが伝わってくる。
すごく良い雰囲気ですよね。

“家族みたいなオーケストラ”


堂山先生:あと、皆さんの雰囲気がすごくいい。
なんというか、“家族っぽい”んですよね。
普通、大きなオーケストラってパートごとに固まりがちなんです。でもμオケは、管楽器も弦楽器も関係なく、自然にみんなが話している。
練習後もご飯に行ったり、飲みに行ったり。
それって当たり前のようで、実はなかなかないことなんです。

遠藤:確かに、演奏だけじゃなくて企画も一緒に作っているからこそ、パートを超えて関わる機会が多いのかもしれません。
堂山先生:去年の顔合わせBBQも衝撃的でした(笑)。
吹雪の中でのバーベキューは忘れられないですね。
でも、ああいう時間があるからこそ、「この人たちと一緒に音楽を作りたい」と自然に思えるんだと思います。
それに、転勤する団員さんの送別会をしていたりするのも印象的でした。
僕自身、普段は自分から親睦会を開くタイプではないんですけど、このオケでは「やりたいな」と思える。
それくらい居心地がいいんです。

“オーケストラって実は身近なもの”


遠藤:実際、ゲーム音楽や映画音楽ってオーケストラが使われていることが多いんですけど、意外と「オーケストラの音だ」と認識されていないことも多いんですよね。
だからこそ、「これだけたくさんの人と楽器で音楽が作られているんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。

堂山先生:本当にいい企画だと思います。
クラシックって、実はすごく身近な音楽なんですよね。
今回の公演を通して、「オーケストラって面白いな」と感じるきっかけになったら嬉しいです。

対談の様子。左:堂山先生 中央:平井(記録) 右:遠藤

“《悲愴》との巡り合わせ”


堂山先生:実は今回、不思議な縁を感じることがもう一つあって。
僕が初めて上京した1988年、練馬文化センターで聴いたクラシックが《悲愴》だったんです。
そして今回の会場も、同じ練馬文化センター。
さらに、今の自分の年齢が、チャイコフスキーが《悲愴》を書いた頃と同じ53歳なんですよ。
だから個人的にも、すごく運命的なものを感じています。

遠藤:本当に不思議な巡り合わせですよね。
今回の公演って、いろいろなご縁が重なって出来上がっているんだなと改めて感じます。
初めての体験を、ぜひ会場で

――最後に、公演を楽しみにしている皆さまへメッセージをお願いします。

堂山先生:謎解きとオーケストラのコラボということで、お客さんも含めて、きっと誰も経験したことのない公演になると思います。
でも、その中で音楽もしっかり楽しめる内容になっています。
ぜひ会場で、この特別な体験を楽しんでいただけたら嬉しいです。

遠藤:私自身、代表として準備を進めてきましたが、今は純粋に本番が楽しみです。
演奏も企画も、みんなで一生懸命に作ってきました。
クラシックファンの方にも、謎解きファンの方にも、ぜひ一度この空間を体験していただけたらと思います!


Orchestra Mµsicart 6th Programのテーマは「謎解き×オーケストラ」。
オーケストラの生演奏をホールで聴きながら、本格的な謎解きに挑戦できます。
特別な知識は必要ありません。必要なのは、あなたの好奇心だけ。
一度限りのミステリーを、その手で解き明かしにきてください。

楽曲紹介
•白鳥の湖「情景」
•眠れる森の美女「ワルツ」
•くるみ割り人形「花のワルツ」
•交響曲第6番 悲愴

※演出の都合上、演奏中の入場を制限させていただきます。
遅れて来場された場合、ご案内までにお時間をいただくほか、一部演出をご覧いただけない可能性がございます。
当日は混雑も予想されますので、お時間に余裕を持ってご来場ください。

イベント詳細は下記リンクからご覧ください。
https://www.orch-musicart.com/?page_id=1959
チケット購入はこちらから↓
https://teket.jp/5617/66763